私が保育士を辞めた理由
保育士さん保育士さん

子どもの頃から保育士に憧れて、地方から保育学科のある大学に進学。

親に4年間の学費や一人暮らしの費用も負担してもらったけれど・・・

 

昨年いっぱいで保育士を辞めた。

 

最近、私の昔の同僚で

保育士としてとても優秀な女性が

保育士を辞めました。

 

「保育は天職」と言って

子ども達に最善の保育を

おこなってきた彼女が・・・

 

こんなにも早く保育士の道を

退いてしまった理由とは?

 

 

保育士を辞めるという選択

保育士が天職?

彼女は私の昔の職場の

2年先輩の保育士でした。

 

彼女自身、

ひとり親の母子家庭で育ち

親子で苦労しながら保育系の

4年制大学を卒業。

 

だからこそ、

保育園に預けられる子どもや

就労する親の立場に立って

保育ができる保育士でした。

 

そして、

園児や保護者だけではなく

保育士仲間にも信頼される

優秀な保育士でもありました。

 

例えば、

対応が難しい子どもや保護者でも

彼女は信頼関係を作ることができたり・・・

 

保育園のお局様や年配保育士も

彼女の言葉には納得する。

 

自他ともに「保育が天職」と認める

保育士さんだったんです。

 

そんな、

保育士の理想ともいえる彼女が

数年前引き抜きで新規オープン園の

園長職に抜擢されたんです。

 

「彼女が園長を務める保育園を

ぜひ見てみたい」と周囲の人間も

祝福して門出を祝いました。

 

ですが・・・

 

利益優先の保育園経営

新規参入企業の保育園

彼女が園長に抜擢された

保育園というのは・・・

 

近年の保育基準の緩和で

新規参入してきた営利企業が

新設するという保育園でした。

 

ですので、

誰も保育園の経営・運営に

詳しい人間がおらず・・・

 

ほとんど彼女と彼女の下で働く

保育士達が開園準備から運営・実務も

こなしていたそうなんです。

 

彼女はそれまで働いていた

認可保育園のノウハウを活かしつつ・・・

 

それ以上に子ども達がのびのびと

過ごせる環境を作ろうと苦心して

働き続けていました。

 

ですが・・・

 

悲惨な保育の現状

 

経営陣は口を開けば

「コストがかかりすぎる」

「経営ができなくなる」

としか言わない。

 

そんな中、

保育園の入園希望者の

軽度発達障害の疑いのある子どもを

めぐって運営とかなりもめたそうです。

 

というのも、

その入園希望児童の保護者は

離婚によりシングルマザーに

なったばかり。

 

さらに、

就労の為に保育園に入園させようと

動き出したタイミングで子どもの

軽度発達障害の疑いが発覚し・・・

 

近隣の保育施設では

受け入れられる余裕がないと

新設する保育園に紹介された

そうなんです。

 

園長である彼女としては

困窮度の高い家庭ですので

優先的に入園をさせたいと

希望しました。

 

ですが、

加配保育士の助成が受けられるほどの

障害でもなく・・・

 

経営陣としては

「こちらの負担で人件費のかかる

子どもの受け入れは無理」と回答。

 

そこを押し切って、

彼女が身銭を切って加配保育士の

人件費を負担する約束で受け入れた

そうなんです。

 

もし彼女が保育の仕事を

仕事だと割り切っていたら??

 

多分ここまでは

しなかったでしょう。

 

自分の理想の保育の実現

 

でも、

彼女には理想の保育があり

それを実現したいという強い思いが

ありました。

 

ですが、

人手不足でお給料も満足に出ない

状況で名ばかりの園長職。

 

心労と疲労が重なり、

とうとう彼女は倒れてしまい

休職を余儀なくされました。

 

そして彼女の休職中に、

保育士が何人も離職し

人手不足から事故が多発。

 

さらに、

人手不足で追い詰められた保育士が

園児をネグレクトしたり身体的虐待まで

おこなっているという疑惑が持ち上がり・・・

 

最終的には、

その休職中の不祥事の責任を

とらされて退職に追い込まれました。

 

⇒保育士を辞めたあとは?

 

保育士としての理想の姿

保育士としての理想

彼女が去った後、

今度は経営陣の言いなりになる

保育士が園長になり・・・

 

今は、

教育熱心なお勉強園として

高い付加価値を付けた認可保育園

として運営されているそうです。

 

ですが実情としては、

厳しい躾という名の圧力で

少数の保育士で多数の子どもを

支配している。

 

給食は中国産など粗悪な食材で

冷たい外注のお弁当の提供で

コストカット。

 

「保育士としての

理想の保育を持っていたら

保育園の園長はやっていけない」

 

「今の保育園のシステムは

お金を儲ける事が最優先で、

子どもの幸福や保護者の支援

保育士の働きやすさなんて考え

られていない。」

 

保育園のトップである

園長という立場に立った彼女は・・・

 

現状の保育というものが、

自分の理想とは対極にあるという事を

痛感したそうです。

 

保育士を辞めた彼女の選択

 

彼女の話を聞いている中で

保育士として彼女に共感する部分は

たくさんありました。

 

私自身も、

保育士としてのジレンマに

悩んでいる部分も多くあります。

 

彼女が最終的に行き着いた結論を

否定することもできません。

 

実際に、

潜在保育士として保育士を

辞めた保育士さんは7万人以上

存在しています。

 

でも、

保育士を辞めた時点から

保育士としての活動は

ストップしてしまいますよね?

 

保育士を辞めた時点から、

「今」の保育を語る資格は

失われてしまいます。

 

「今」の保育の現状を

より良いものにしていきたいと

思っているならば・・・

 

現役の保育士として働いてゆく事に

意義があるのではないかと個人的に

考えています。

 

保育士ひとりひとりのちからは

小さくてもみんなでより良い保育を

目指してゆけば・・・

 

いつかは理想の保育の実現に

つながってゆくのではないでしょうか?

 

保育士として働き続ける選択

 

今の現状がつらくて

保育士を辞めたいと思って入る

保育士さんは・・・

 

先ずはいったん、

保育園を変えてみるのも

一つの方法です。

 

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